電脳道楽館SCG-Lib

  フルアクション キュア・大前田  

fa_q_13.jpg
まずは基本からw

fa_q_01.jpg fa_q_03.jpg fa_q_04.jpg fa_q_11.jpg

オリジナル『METAL WARMING 〜超光速のEVE〜 Ev.』より
フルアクション キュア・大前田

ミニアクション キュア

スケール:1/8(多分 全高約15cm) ミニアクション キュアはノンスケール
素材:プラ+エポキシパテ+オプションシステム等
販売:ワンオフの為複製販売は無し


2003年6月某日「なんかこう、もやもやーっと。ガシャサイズで、そこそこ動かせる、
きゅ〜すけ
(設定上名前はキュアなのだが、話題にするときはこう呼んでいる事が多い。)
作りたくなってる気分。可動構造もなんとなく頭の中に出来てきてるんで、
掛かればあとは早い気もするがこれは罠か?(w」
全てはそこから始まった。(w
いやぁ、罠だったねぇ、よもやそこから3年経過しようとは。
可動物なんですり合わせとか構造の是非も含めて悩んだままになってるとこもあって、
まったくいじってない時もあったので、あっという間に時間経過しましたさ。orz
別の理由で、使おうと思ってたジョイントが手に入らなくなったのが身にしみてわかったので、
やさぐれてたというのもある。(w
だが、今年年頭の『やりたいことはやる』に準じて、再起動。
再び弄くり倒して、気になってる構造を刷新したり、
どうにか使えそうなジョイントパーツを手配してもらったりして、
ようやく完成を見ました。

では、可動物ゆえ、ただ写真貼っただけでは終われないので、
可動範囲だの構造話や製作の流れなど少し。

まずは、可動範囲から。

fa_q_05.jpgほとんど各部をボールジョイントで繋いだような状態なので見掛けの割にはグリグリ動きます。
ジョイント除いた構成パーツは40個に上るので、○○○○は伊達じゃない!感じです。(w
まず、コンセプト的に、ジョイント部を除き硬質素材で構成すること。安価で入手出来る材料を前提にしてるので、これははずしたくてもはずせない。
次に関節などの接続部には、90度曲げきる事が出来るWAVE製Bジョイントを使用し、可動範囲をたっぷり稼いでやる。
といったところから、図面を引き、可動範囲とデザインとのちょうどいい按配を探しながらの作業でした。
遊んでも壊れない事が前提でもあったので、後から構造変更した肘関節以外はどこも単純な構造になってます。
肝になってるのは、ボールジョイントの可動範囲を見据えたジョイント接合軸の角度ということになるでしょうか。
接続軸が形状に対し真っ直ぐでない所がいくつかあります。これはBジョイントの可動範囲を生かしきる目的で、オフセットしているということになるでしょうか。
そうした関節構造のアイデア捻出と実践テスト。つまり、つくって遊び倒して、思う可動が出来るかどうか吟味する、その繰り返しによって形状が定まってきたともいえます。
それゆえ、形状が、動きの為にスポイルされている所もあるのですが、ま、出来る限りの事はやったよ、と。(w

fa_q_06.jpg上から順に、後ろ髪基部、頭、首の根元、両肩、足首、これらがBジョイントの小かパラベラムB3のダブルスリットのいずれか。
上腕と袖の継ぎ目に一軸の回転軸(ひねり用)。
肘関節はPキャップを使った独自関節構造。
胴体、股関節、これらがBジョイントの大。
膝関節がLジョイントの2軸関節に膝カバーを取り付けた状態。
つま先にプラ棒と真鍮線を使った折れ曲がり構造。
それプラス軸配置と構造のアイデアによるスカートスイング機構などにより、全身可動を実現してあります。
さすがに、硬質なスカートは形状が変わらず、動きの障害になるので、体育座りまではいけませんでしたが。(体育座りについては別個体である、この尻動く(ryプロジェクトの方で、スカートの可動構造と合わせ、何とか出来ないかと画策中)
きゅ〜すけに関しては、スカートの形状をあまり変えたくなかったので、硬質固定形状のままと割り切りました。

fa_q_07.jpg可動フィギュアにおいて厄介なのが、スカートと長い髪。
まず、長い髪を解決しましょう。
今回は、新デザインのキュアが、ヘアバンドをしているものになっているので、そのデザインを可動に活用しました。
後頭をヘアバンド下で分割空洞化し、その中に球形の先端を持った後ろ髪をボールジョイントで押しこむ。
これにより、頭の可動に合わせてぐりゅんぐりゅん向きを変えられる後ろ髪になりました。
恐らくこの方法をうまく利用すれば、前髪が盛り上がって別パーツになっているキャラならば、動かせる後ろ髪が実現出来るのではという目処も見えてきました。
ちなみに後ろ髪を全部パテで作ると凄まじい重量になるので、これは、発泡スチロールで、一回り小さく芯を作り、その上にパテの皮を盛って超軽量としてあります。
他にも、自立させる時の障害になって、あちこち、中をホジって中空にしたりして、軽量化しています。
同サイズのフィギュアに比して、恐ろしく軽い物になっています。そうしないとポーズが維持出来ないから。
さすがに上の写真の片足立ちはバランスがかなり難しいので、画面外で手で持ってますけど。(w

fa_q_08.jpgでは、スカートの干渉はいかに解消したか。
これについては、まず、事前に干渉をある程度押さえるよう、スカートの位置を上目に、股関節の位置を下目にして、ある程度曲げられるようにした上で、スカートの取りつけ構造にアイデアを盛りこんでペタっと座れるくらいの物にはしました。
スカートをウエスト部とプリーツ部に分け、ウエストをお腹パーツの一部に、プリーツ部の上部をドーム状にして、接続するBジョイントのピンに合わせたサイズの前後に長いスリットを空け、腰パーツとお腹パーツで挟むような形でジョイントし、前後にスイング出来る遊びを持たせてあるのです。
これにより、前記の配置のオフセットでも干渉する角度以上に曲げたくなった時、スカートを後へスイングして、可動範囲を広げてやる事が出来るのです。
足を前に出してペタっと座れるのはこの構造の恩恵です。
お腹と上半身の可動の位置関係も随分ああでもないこうでもないしましたが、どうにか目標だった、前屈したりのけぞったり体横に倒したりした時に、お腹や背中や脇腹が見えるというセーラー服お約束のチラリズムも実装してます。(w
実際、上着とお腹の間にある隙間が、ウエスト可動の肝だったりもしますが。

fa_q_09.jpg独自の可動構造として、キュアはアンドロイドであり、胸にオプチカルコネクターがあります。
デザイン上、このコネクターをいつでも使える様にする為、セーラー服を改造し、胸に三角の開閉蓋をつけてあるのが、この服のオリジナリティー。(元のデザインは黄色いスカーフです)
フルアクションというからにはここも可動です。
プラ棒と真鍮線によるヒンジを作り取りつけています。
で、ここにも可動のアイデアが多少あったりします。
セーラーカラーの内側の胸から首に掛けてのパーツは、カラーの内側で、ボールジョイントで接続されており、これも中でぐりゅんぐりゅん動くのです、頭の可動の補助として。
本来、胸についてるはずのコネクターですが、正直に胸につけちゃうと、うつむいた時にコネクターが下へ移動したりしてしまう。
それでは困るので、コネクターを制服側にモールドしてあるのです。
カバーを開けばいつも正位置にコネクターがあると。

fa_q_10.jpg単品でキャラだけ作っても遊びの幅が狭いので、専用武器『終焉の鎌エンディエ』も作ってみました。
主にプラ棒とプラ板で形作ったところにパテ盛って調整してます。
かなり大きな鎌ですが、実は、重力波弾を撃ち出せる銃器でもあり、内部に重力コントローラーがあり、腕力で降り回すのではなく、持っているキュアを基点に、指令に応じて自分で目標に対して動いて行く鎌なので、デカくても問題なし。
こうしたプレイバリューを考慮して、手は交換タイプで、握り拳と平手、それから、Fハンドベースの可動指タイプを作りました。
新デザインに移行して、耳メカに新しくついた装備、くまどり様のフェイスガードも可動軸つけて顔前面に回転移動するようにしてあります。(ガードの位置関係がそれでよかったのかの確認もしたかったし)

fa_q_02.jpgそして顔のアップ。
相変わらずラッカー系の一発描きです。
一通り筆で塗った後、黒だけ、ガンダムマーカーのスミいれ用でレタッチしてます。
塗装に関しては全てラッカー系の筆塗りです。今、エアブラシ使えないので。(w
奥まったとこだけ、暗い色で強調線を入れて完了って感じです。
動かして遊ぶ物だけに、壊して修理する事も考えられるので、繊細な塗装をすると、レタッチして直しきれない事もあるのでベタ塗りのほうがいいのもあります。
もちろん、使った色は、キュアカラーと但し書きして恒久保存。(w
ラッカー系は干からびても溶剤つっこみゃなんとかなるので、やめられません。
ちなみにエメラルド色なんだけど、実際もっとあでやかな色なんですが、デジカメがちゃんと発色してくれません。蛍光でも入ってるのかな元の色に。←こんな色なんだけど。

fa_q_12.jpg ミニアクションキュアの方ですが、これはもうほとんど完璧なまでにお遊びで作ったもの。
コトブキヤのボールジョイントセットを使って、球のほうをエポパテ金属用に直接押しこめたりして作ってます。
可動箇所も必要最低限。
身長5cm程度なので小さい小さい。
目の塗装も頭の大きさが東鳩ガシャサイズで、デザインラインもあるので、かなり簡素な人形っぽさ。
まさにチープさが身上。(w
けど、腰がただの回転軸な事以外は、全て可動部はボールジョイントなので、上のほうの画像のようにそれなりには動けます。ガチャのスクーターにもちゃんと乗れる様です。(w

とま、ここまで来るのに発想から3年。
実は、半分以上、完成はあきらめてました。
それというのも、WAVEのBジョイントフレッシュが手に入らなくなったからです。
ようやくネットで見かけたフレッシュの注文フォームがある模型屋の通販サイトでは、
在庫確認のメールを入れたとたん、その翌日にはこそっと在庫0に改められ、返事のメールも届かない始末。
ちゃんと管理してなかったんでしょうね。ひどいサイトです。もうちょっと真面目に商売しなさい。
ここでサイト名を上げて糾弾する事も出来るんですが、
どうせそんないい加減な店はすぐどうにかなっちまうだろうからほっときます。
が、それでも完成する事はできました、なぜなら、
F-Faceの浅井氏が独自にボールジョイントセット『パラベラムB3 黒/フレッシュ』を開発し、
それをコトブキヤが世に流通してくれたからです。
また、Bジョイント自体も旧版を想定して組んでいたのですが、これも新旧合わせて品薄。
股関節に黒を使いたかったのですが、青と緑しか持っておらず、黒をずっと探し続けていました。
これは上で言ったのとは別の模型屋のサイトで在庫を見つけたので、無事入手することができました。
これらの方々とショップの助力がなければ、完成しなかった事でしょう。
ほんとうにありがとうございました。

最後にまたネタ画像貼っておしまい(w
fa_q_14.jpg
デフォルメ綾波のオマケ装備がぴったりフィット・・・orz

   

電脳道楽館SCG-Lib